発達と身体の用語集


お子さんの「気になる」を理解するために

子どもの発達には、一人ひとり違いがあります。

「これって様子を見てもいいのかな?」
「どこに相談したらいいのだろう?」

そんな保護者の方の疑問に寄り添うため、発達や身体に関わる言葉をまとめました。


こどもの発達 用語集

〜お子さんの「なぜ?」を理解するために〜

お子さんの発達について調べていると、さまざまな専門用語を目にすることがあります。

「聞いたことはあるけれど、よくわからない。」
「うちの子にも関係があるのかな?」

そんな保護者の方のために、発達に関わる言葉をわかりやすくまとめました。


感覚・身体の土台

感覚過敏とは

音や光を嫌がる、服のタグを気にする、特定の食感のものを避けるなど、日常生活の中で気づかれることがあります。
感覚過敏とは、感覚情報を通常よりも強く感じやすい状態を指します。発達特性の一つとしてみられることもあります。

感覚鈍麻とは

痛みや暑さ寒さに気づきにくい、呼ばれても反応しにくい、強い刺激を求めるなどの様子がみられることがあります。
感覚鈍麻とは、感覚情報を感じ取りにくい状態を指します。感覚過敏と同じく、感覚処理の特性として理解されます。

感覚統合とは

不器用さ、落ち着きのなさ、姿勢の崩れ、刺激への敏感さなどの背景として考えられることがあります。
感覚統合とは、目・耳・皮膚・筋肉などから入る感覚情報を整理し、行動につなげる脳の働きです。

前庭覚とは

ブランコや回転を怖がる、階段を嫌がる、逆にぐるぐる回る遊びを強く好むなどの様子がみられることがあります。
前庭覚とは、身体の傾き、揺れ、回転、スピードを感じる感覚です。

固有受容覚とは

よく転ぶ、力加減が難しい、人や物にぶつかりやすいなどの様子につながることがあります。
固有受容覚とは、筋肉や関節から伝わる「身体の位置」や「力加減」を感じる感覚です。

ボディマップとは

自分の身体の大きさや位置がつかみにくく、ぶつかりやすい、動きがぎこちないことがあります。
ボディマップとは、脳の中につくられる「自分の身体の地図」のようなものです。

原始反射とは

赤ちゃんにみられる自動的な反応で、成長とともに目立たなくなっていきます。
原始反射とは、生まれつき備わっている反射的な身体の働きです。

筋緊張とは

身体が反りやすい、力が入りすぎる、逆にぐにゃっとしやすいなどの様子として現れることがあります。
筋緊張とは、筋肉が無意識に保っている張りの状態です。

協調運動とは

縄跳び、自転車、ボール遊び、箸や鉛筆の操作などが苦手な様子として気づかれることがあります。
協調運動とは、身体の複数の部分をタイミングよく連携させて動かす力です。

DCD(発達性協調運動症)とは

極端な不器用さ、運動のぎこちなさなどが、生活や学習の困りごとにつながることがあります。
DCDとは、協調運動の困難さがみられる発達特性の一つです。

姿勢と発達とは

すぐ寝転ぶ、机にもたれる、書くときに疲れやすいなどの様子がみられることがあります。
姿勢は、見る・聞く・書く・食べるなど、日常生活を支える身体の土台です。

自律神経とは

寝つきが悪い、疲れやすい、頭痛や腹痛を訴えるなどの背景に関係することがあります。
自律神経とは、呼吸、体温、消化、睡眠などを無意識に調整する神経の働きです。

睡眠と発達とは

寝つきの悪さや夜間覚醒は、日中の機嫌や集中力にも影響します。
睡眠は、脳や身体の発達に欠かせない大切な土台です。

頭蓋仙骨療法とは

身体の緊張が強い、眠りが浅いなどのお子さんに関心を持たれることがあります。
頭蓋仙骨療法とは、身体全体のバランスを整える補完的な手技療法です。


赤ちゃんの発達・育児

夜泣きとは

夜中に何度も泣く、抱っこしても落ち着きにくいなど、ご家族の負担につながることがあります。
夜泣きは発達の過程でみられることもありますが、身体の状態が関係している場合もあります。

向き癖・頭の形とは

いつも同じ方向を向いて寝る、頭の片側が平らに見えることがあります。
向き癖や頭の形の左右差は、身体の使い方の偏りなどが関係することがあります。

抱っこで反り返るとは

抱っこすると身体を強く反らせることがあります。
筋緊張や感覚の敏感さなど、さまざまな要因が関係する場合があります。


発達特性に関すること

発達障害とは

コミュニケーション、学習、感覚、行動などに困りごとがみられることがあります。
発達障害とは、生まれつきの脳の働き方の違いにより、生活上の困難が生じる状態の総称です。

発達の凸凹とは

得意なことと苦手なことの差が大きい状態です。
診断名ではなく、その子らしい発達の特徴を表す言葉として使われます。

ASD(自閉スペクトラム症)とは

こだわりの強さやコミュニケーションの難しさとして気づかれることがあります。
ASDとは、対人関係や興味・行動の特徴がみられる神経発達症の一つです。

ADHD(注意欠如・多動症)とは

集中が続きにくい、落ち着きがない、衝動的な行動がみられることがあります。
ADHDとは、不注意、多動性、衝動性を特徴とする神経発達症の一つです。

LD(限局性学習症)とは

読む、書く、計算することに特定の困難さがみられることがあります。
LDとは、特定の学習領域に著しい困難さがみられる状態です。

場面緘黙とは

家では話せるのに、学校など特定の場面で話せなくなることがあります。
場面緘黙とは、社会的場面で継続して話すことが難しくなる状態です。

チックとは

まばたきや咳払いなどが繰り返しみられることがあります。
チックとは、本人の意思とは関係なく現れる運動や発声の症状です。

吃音とは

言葉を繰り返したり、最初の音が出にくくなったりすることがあります。
吃音とは、話し言葉の流れがなめらかに進みにくくなる状態です。

言葉の発達とは

言葉がゆっくり、会話が広がりにくいなどの様子がみられることがあります。
言葉は、聞く・理解する・伝えるなどの力が組み合わさって育ちます。


学習・学校生活に関すること

読み書きの困りごととは

文字を読むのに時間がかかる、書き写しが苦手などの様子がみられます。
読み書きには、視覚認知や記憶など複数の力が関わっています。

読字障害・書字障害・算数障害とは

読む、書く、計算することの一部に強い困難さがみられることがあります。
限局性学習症の中でみられる特徴の一つです。

誤読・飛ばし読み・勝手読みとは

文字を読み間違える、行を飛ばす、推測して読むことがあります。
読字の困難さや視覚認知の特徴と関係する場合があります。

鏡文字とは

文字や数字を左右反対に書くことがあります。
発達の過程でみられることもありますが、継続する場合には支援が必要なこともあります。

板書の困りごととは

黒板を見ながらノートに写すことが苦手な場合があります。
見る・記憶する・書くという複数の力が必要となります。

視覚認知とは

文字や図形の違いを見分けることが難しい場合があります。
視覚認知とは、見た情報を整理し理解する脳の働きです。

ワーキングメモリとは

指示を忘れやすい、作業の途中で混乱することがあります。
ワーキングメモリとは、情報を一時的に保持しながら処理する力です。


行動・生活に関すること

癇癪とは

泣き叫ぶ、怒るなど、感情が大きく表れることがあります。
疲れや不安、感覚刺激などが背景にある場合もあります。

偏食とは

食べられるものが限られることがあります。
感覚の特性や過去の経験などが関係している場合があります。

多動・落ち着きのなさとは

じっとしていることが難しい場合があります。
ADHDの特性としてみられることもあります。

切り替えの難しさとは

遊びをやめられない、予定変更で混乱することがあります。
見通しの持ちにくさや不安と関係することがあります。

見通しを持つことの難しさとは

予定変更や初めての場面で不安が強くなることがあります。
時間の流れや先の予測が難しいことがあります。

集団生活の困りごととは

友だちとの関わりや集団指示が難しいことがあります。
さまざまな発達特性が影響している場合があります。

こだわりとは

決まった手順や特定の興味を強く求めることがあります。
安心感を保つための行動として現れることもあります。

不安の強さとは

失敗を恐れたり、新しい環境を強く怖がったりすることがあります。
発達特性や過去の経験などが関係することがあります。

バイバイが反対とは

自分に向かって手を振る「逆さバイバイ」がみられることがあります。
模倣やコミュニケーションの発達過程でみられることがあります。


医療や専門的な支援に関すること

医療的ケア児とは

日常生活の中で医療的なケアが必要なお子さんを指します。
必要な支援の内容は一人ひとり異なります。

知的障害とは

学習や生活の中で継続的な支援が必要となることがあります。
知的機能と適応行動に困難さがみられる状態です。

脳性麻痺とは

身体の動かしにくさや姿勢の保ちにくさがみられることがあります。
出生前後の脳の損傷などによって生じる状態です。

二分脊椎症とは

下肢の運動や排泄に関する支援が必要となることがあります。
脊椎や脊髄の形成に関わる先天性の疾患です。

水頭症とは

発達の遅れや頭囲の拡大などがみられることがあります。
脳脊髄液が過剰にたまる状態です。

染色体異常症とは

発達や身体の特徴に個人差がみられることがあります。
染色体の数や構造の変化によって生じる状態の総称です。

ダウン症候群とは

発達がゆっくり進むことや筋緊張の低さがみられることがあります。
21番染色体が1本多いことで生じる染色体異常症です。

プラダー・ウィリー症候群とは

乳児期の筋緊張の低さや、成長後の食行動への配慮が必要となることがあります。
15番染色体に関連する変化によって生じる疾患です。


神経に関すること

てんかん発作とは

けいれんや意識の変化など、さまざまな形で現れることがあります。
脳の神経細胞の過剰な電気活動によって起こる発作です。

点頭てんかん(ウエスト症候群)とは

乳児期に特徴的な発作が繰り返しみられることがあります。
早期の診断と治療が重要なてんかんの一つです。


本用語集について

※本用語集は、公的機関・専門機関の情報を参考に作成しています。診断を目的としたものではなく、お子さんへの理解を深めるための参考資料としてご活用ください。

【参考機関】
・厚生労働省
・文部科学省
・国立成育医療研究センター
・発達障害情報・支援センター
・国立特別支援教育総合研究所
・日本小児科学会
・日本小児神経学会
・日本てんかん学会
・日本LD学会
・国立精神・神経医療研究センター


「困った行動」ではなく、「困っているサイン」

子どもの行動には、その子なりの理由があります。

「なぜできないのだろう」ではなく、

「この子は何に困っているのだろう?」

という視点を持つことで、見えてくるものがあります。

頭蓋仙骨こども発達センターでは、お子さんの身体や発達、そしてご家族の想いに寄り添いながら、一人ひとりの育ちを支えていくことを大切にしています。


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